結末が気になる

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先日の「チャンドラムキ」に引き続き、昨日は「ヴィーラ」を観てきた。
あぁ、ラジニカーントは、やはり、俺のロールモデル……好き好き。
「ヴィーラ」は、94年の映画だけれど、感覚的にはもっと古い感じがしないでもない。
粗削りだけれど、楽しかった。
「ヴィーラ」は、ラブロマンス・ラブコメディの要素が強かったけれど、ラジニカーント映画っぽさを十分に味わえて、良かったなぁ〜。

※以下、ネタバレ含む。

「ムトゥ」の頃のブームでは、インド・タミル映画のキッチュなところを笑うというのが、面白みの主眼だった。
でも、そんなブームが長続きするはずもない。今や軽薄なファンは、かなり離れているように思う。
では、今のコアなファンが、どうかというと、やはり、そのキッチュなところを笑おう、面白がろうという人が少なからずいる。
まぁ、人によって、楽しみ方はそれぞれだから、ケチをつけるつもりはサラサラないけれど、なんか、嫌〜な気分になるんだよなぁ。
今回のヴィーラでも、制作者側としては、感動を意図しているシーン(ラジニがミーナにプロポーズの返事を聞くシーンなど)で、ゲラゲラ笑っている人がいたりした。
戦前、日独交流を図るために、日本映画をドイツで上映したことがあったそうだ。小津映画で原節子が出たりするやつだったけれど、正座してお辞儀するシーンとかで、ドイツ人がゲラゲラ笑ったのだそうだ。
そんなこんなで、逆に笑われる立場の人の気持ちをなんとなく考えたことがある自分としては、文化の違いや、映画出来のチープなところを笑う人ってのは、わざわざあの不便な狭い映画館に来て、高い金を払って観ているコアなファンであっても、一線を画したい……そんな気持ち。
とはいえ、そんな人でも構わないから、もっともっとファンが増えて、ラジニカーントの映画が日本でもっとたくさん観れるようになればいいな……そんな気持ちもある。

ラジニカーントの映画を楽しんでいると、改めて自覚が出てくるのは、俺って、プログラムピクチャーっぽいのが好きなんだなぁと。日本で言ったら、東宝のクレージーキャッツの無責任シリーズとか、東映の美空ひばりの時代劇とか、リアリティのない予定調和の世界。ヤッターマンとか戦隊シリーズも含まれるかもしれない。
ただ、ラジニカーントの映画は、勤労や社会道徳に関する教訓がストレートに盛り込まれていたりするのが特徴的で、魅力のひとつだと思う。
社会的な弱者が本質的な徳目を磨き、正義を貫くことによって、社会的な栄達を得るけれど、名誉や財産に執着せず自己犠牲的な選択をすることによって、もっと大きなものを手にする……みたいな。

電通「鬼十訓」、Google「Don't be Evil」 みたいな感じの、ラジニ語録つくれないかなぁ〜。

映画の最後、「つづく」と字幕が出て、エンディングの音楽もスタッフロールもなし。
一部のネットの情報では4時間という情報があったのだけれど、実際の上映時間は、2時間42分。
もしかして、真のエンディングがあるのかなぁ……。
ラジニが二人の女性の間で心が揺れている間、一人が飛行機に乗ったり、もう一人が「強いショック」で死んでしまうと医者に言われていたり……何かの伏線かなぁ……と思っていたけど、その中途半端なエンディングでは、どちらにも絞り込まなかったからなぁ……。

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コメント(2)

bebe :

インド映画 笑
リコメンドなものあったら是非是非教えて下さい。見ます!

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このページは、washiが2006年9月 3日 10:22に書いたブログ記事です。

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