GOLDEN min.

| | コメント(0)

地下鉄の駅で配られているフリーペーパーは、数々あれど、個人的に一番面白いと思うのは、GOLDEN min.だ。

R25は、ネットや新聞の焼き直しが多くて「その話、もう知ってる」って感じで、ネタの新鮮味が無い。時々、小さな記事なのに有名なライターさんが書いていることがあって、「芸」を味わうというマニアックな楽しみはあるけれど。
その点、GOLDEN min.の場合は、まぁ、どこかの焼き直しっぽさは残るけれど、私が普段は手にとらないような雑誌のネタ(だろう)から、読む価値を感じるんだな。

通常26日発行なのに、今月はなぜか25日の昨日発行。
電車のなかで持っている人がいて、「あっ」と気づかされた。帰りに池袋で途中下車して探したら、もう、無い無い……。3カ所回って、やっと入手。
人気の高まりを感じる。バックナンバーを今まで全部揃えていたけれど、来月からは、もう無理かなぁ……。

まぁ、難癖をつければ色々とつけれる。
「中年」「初老」を対象にした雑誌に「ゴールデン・ミニッツ」などと名前を冠するのは、「農村」を扱ったテレビ番組に「明るい農村」と名前を冠するのと同じく、欺瞞そのものだと思う。あの雑誌を手にとる中高年のほとんどすべては、高級外車にも高級レストランにも無縁の人たちだし、むしろ、高級外車を乗り回し、妻(時には愛人)と高級レストランにシケ込むような人を怨嗟と羨望をもって眺める人たちのはずだ。

ただ、中高年向けにそうした高級外車や高級レストランの宣伝を載せる媒体として、GQEsquireのような高価なクォリティペーパーではなく、無料誌を作ったという戦略は、素晴らしいなぁ。
百式」っぽくまとめれば、「ある消費財の本来のターゲットではなく、そのターゲットのことを外野からうらやましく思う人たちを圧倒的に増やすことによって、消費財の価値を上げ、巡りめぐって本来のターゲットに訴求しようとする戦略って、別の分野にも応用できないですかね」という感じか。

カテゴリ

コメントする

このブログ記事について

このページは、washiが2006年12月26日 07:42に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「こまごまと忙しい」です。

次のブログ記事は「Amazon 残業」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

    Powered by Movable Type 4.0