パブリックスピーチ

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残業中に、見るとはなしに見てしまったのが、AKB総選挙。
そんなに興味はないんだけれど、結果的に色んなことを考えさせられた。
最後は、1位大島のコメント中にテレビ中継が終わる……という、テレビのメディアとしての限界を印象づけられたり。

個人的に一番印象的だったのは、パブリックスピーチの出来不出来。

「学校のセンセイには、結婚式でマイクを持たせるな」と言う。
理由は、話がグダグダと長くて説教臭く、聞く人が退屈しちゃうから。
自分はそう言われるような人になるまいと、パブリックスピーチの出来には敏感なのである。

その一方で、個人の体験としてパブリックスピーチがうまいなぁ……といつも感心してるのは、中央省庁のお役人の方々。
経産省にしても、文科省にしても、厚労省にしても、総務省にしても、色んな役所の方、いずれもうまかった印象がある。
集まった人たちへの配慮、会の趣旨に沿ったあいさつ、具体的な情報やエピソード、今後の指針、総括……など。
まぁ、いつもいつも同じような話をするから持ちネタとして練り上げられちゃうんだろうなぁ。

AKB総選挙の場合、ランキングの上位下位、ランクのアップダウン、キャリアの新旧などによって、スピーチの中身が違うのは当然で……一概に出来不出来を斟酌するべきものではないのはわかってる。
たとえば、ランキング上位・ランクダウン・キャリア旧の篠田麻里子と、ランキング下位・ランクアップ・キャリア新の松井咲子を比較しても無意味ではある。
スピーチの出来不出来も、歌の上手い下手、ダンスの上手い下手、スタイルの善し悪し、顔の善し悪しと同じく、タレント要素の一つに過ぎず、それが人気を決定づけるすべてでもない。

まぁ、それを踏まえて、スピーチの自分としての評価や好みを言えば……
ランキング上位陣のスピーチ内容は、「AKBとは何か」「選挙で順位を争う意味とは何か」というような観念的なものが多く、共感しきれなかった。きっと、普段から、一生懸命AKBを応援している人たち、今回の選挙の順位を推しメンと一緒に一喜一憂している人たちにとっては、新たな教義の解釈として神聖なものになるのだろうが……。


なんというのだろう……

喜びや感謝……そういう感情に寄り添う気持ちになれるスピーチは、すごいなぁと思う。

自分が主語になっていて……具体的なエピソードがあって……一文一文が短くて……一対一で語りが成立していて……間があって……特殊性と普遍性が結びつき……飽きさせない時間の中で……きちんとクロージングもできている……という意味で、峰岸みなみのスピーチなんかは、技術的にもたいしたものだなぁ……と思った。

勉強になりました。

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このページは、washiが2012年6月 7日 06:08に書いたブログ記事です。

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