アドバイスは苦手

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最近、若い人から、何かと相談を持ちかけられることが多い。
まぁねぇ……わからないでもない。
なんか、優しそうだもんなぁ、私(笑)

実際には、優しくしてもらうのと、タメになるアドバイスをもらうのは別問題。
同じ意味で、厳しくされるのと、タメになるアドバイスをもらうのとも別問題なんだけど。
優しくされるってのは「今のままで良いよ」って言われることで、厳しくされるってのは「今のままじゃダメ」って言われること。いずれにしてもそれは「これから何をするべきか」とは違う次元の話なのである。

私のところに相談に来た多くの若い人は、はぐらかされたような気分になって帰っていくだろうなぁ。タメになるアドバイスなんか一個もせずに、「まぁまぁ。大丈夫。何とかなる」といって帰すだけだから。まぁ、実際、はぐらかしているわけだけれど……。

「あれもダメ、これもダメ、あれもしたいけどダメ、これもしたいけどダメ……八方塞がりでどうすればいいの?」
そういうマインドセットの人には、どんなアドバイスを返しても、ダメな理由を探すだけで、何もしないのは目にみえている。自分が特別だということを確認する材料に使われるだけ。
「案Aならこういう利点・欠点、案Bならこういう利点・欠点、どっちがいいですか?」それなら、相談への応じ甲斐がある。

人が「これから何をするべきか」なんていうのは、個人個人が自分自身で考えるべきであって、私があぁだこうだ言う筋合いのものではないと思っている。迷いながら生きているという点で、私も同じだし。差し出がましいことは言いたくない。

喉元まで出かかって、言い淀むのは、考えるための方法論……についてだ。
方法論……技術論かな。
「手帳・ネタ帳・ミソ帳をつけろ」
というのは、一番ベーシックな部分。
「つけてます」と言って携帯電話を誇らしげに出す若い人を、私は尊重して、「それではダメだ」という言葉を飲み込む。

「自分がこれからどうなるのか、どうなりたいのか、ヒトに見せる必要はないから、物語を作ってみろ」とも言いたいところ。
「もうあります」と多くの人は言うと思う、でも、文字で書いて、それを読み返すということまではしていないはずだ。それをやってる人なら、私のところなんかに相談に来たりしないだろう。

マインドセットだろうが、方法論・技術論だろうが、正面切って、「こうあるべきだ」とアドバイスしたところで、若い人に受け入れられる可能性は皆無……とは言わないが、効率の悪い愚策であることには違いない。

まぁいい。
「優しそうだから」ではなく、別な理由で相談に来る人もいるかもしれないし……。
私自身が「これから何をするべきか」考えあぐねているところだし……。

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コメント(4)

WW :

>ダメな理由を探すだけで、何もしないのは目にみえている。
>自分が特別だということを確認する材料に使われるだけ。
耳イタイ……。

最近とみに、人に相談することが少なくなりました。
親身になってアドバイスをいただいても、それとは別の方法をとるとなったら
「おかげさまで解決しました! ありがとうございました!」と報告出来ない
ことが、悪いというか、負い目になるような気がするからでしょうか。

Washiさんは、例えば「ほう・れん・そう」を重視する上司に、確認事項を
相談のかたちでもちかけることはありますか。
「…でいいですよね」ではなく「…は、どう思われますか」という具合に。

washi :

どもども>WWさん

> Washiさんは、例えば「ほう・れん・そう」を重視する上司に、確認事項を
> 相談のかたちでもちかけることはありますか。

いやー、僕は、プリンシプルを貫けない性質で……その時々というのが正直なところです。

WW :

ぷりんしぶるをつらぬけないってどういうことですかヽ(´-`)ノ

washi :

行き当たりばったり、気の向くまま、その時々……
野心家だったら、一生懸命、上司のご機嫌を損ねないように心を砕くんだと思うんですけど……
僕は、報告しないことすらあります(笑) 社会人失格です。

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このブログ記事について

このページは、washiが2007年6月 2日 00:06に書いたブログ記事です。

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